内観ってこんな感じ、というのを、3パターン書いてみようと思います。
(1)
あなたは、一人暮らしをしています。
どういうわけだか、いつの間にかゴミ屋敷になりました。
異臭もしてきているし、近所から苦情もきているし、自分も生活のしずらさを感じているし、
そろそろ結婚したいと思っている恋人もいるし、家を綺麗にしたい、と思うようになりました。
しかし、どこから手をつけていいのかわからず、呆然としています。
自分で片付けようとしたのですが、その度に、片付けの途中で見つけた「昔買った漫画」に夢中になったり、「掃除方法」をネットで調べようとしたらいつの間にか何時間も動画を見たりしてしまって、まったくはかどりません。
また、あるときは、「なぜ、こんなに汚してしまったのか」「そういえば、自分の親も片付けが下手くそだった」「ちゃんとこまめに掃除しない自分が悪いんだ」と、自分や誰かや過去を責めてしまって、さらに落ち込んでしまいます。
※これが「一人で内観している状態(エゴと共に内観している状態)」です。
(2)
一人では無理だと気づいたので「天国級に優しいお掃除業者さん(※)」を呼ぶことにしました。
※天国級に優しいお掃除業者さん=神聖なる存在、無条件の愛、神様、内なる神聖性、などなど
「天国級に優しいお掃除業者さん」を家に呼ぶのは抵抗がありましたが、家にきてもらうと、
「呼んでくれてありがとう。あなたに会えて嬉しい。あなたがいてくれて嬉しい。あなたからの連絡をずっと待っていた。本当にありがとう」
と、なぜか、大喜びして、感謝までしてくれます。
「家の中が散らかっていて、汚れていて、異臭もして、綺麗にしたい。住み心地が良くなりたい。一緒にお家の中を見てほしい」と、自分の希望を伝えると、
「それじゃあ、一緒に、お家の中を見てみよう」と、言ってくれます。
「天国級に優しいお掃除業者さん」とお家の中を見て回ると、いつもより落ち着いていられます。
それで「まずは、このキッチンのところを綺麗に掃除してほしい」とお願いします。
すると「もちろん、喜んで」と、一瞬にして、ピカピカにしてくれます。
とりあえず、異臭は、激減した気がします。
続いて、ベランダへ行き「この粗大ゴミを捨ててほしい」とお願いします。
この粗大ゴミを捨てるのは、実は、勇気がいりました。もったいないような、捨てたら悪いような、なんだか、そんな気がしたからです。
でも、勇気を出して「この粗大ゴミを捨ててほしい」とお願いしました。
すると「天国級に優しいお掃除業者さん」は「もちろん、喜んで」と言って、一瞬にして、その粗大ゴミはなくなりました。
そして、ベランダからは、家から少し離れたところにある海が気持ちよく見渡せて、いい香りの風が優しく吹いてきます。
その新しい風は、家の中にも入ってきて、なんだか、家の中が明るくなったような気がします。
ベランダは、こんなに広かったんだ・・。
こんなに広くて、眺めも良くて、風も気持ちが良かったら、お天気のいい日は、ベランダで恋人と一緒に過ごしてみるのも、気持ちよさそうかも、素敵かも・・なんて、一気に、夢が広がります。
続いて、洗面所に行き「洗面所を綺麗にしてほしい」とお願いします。
でも、洗濯物を見られるのは、恥ずかしかったので「洗濯物は触らないでほしい」と付け加えました。
すると「もちろん、喜んで。洗面所を綺麗にして、洗濯物は触らないでおくね」と、
お願いした通りに洗面所はピカピカにして、洗濯物はそのままにしておいてくれました。
「天国級に優しいお掃除業者さん」と一緒に、家の中を見てまわると、自然と落ち着いた気持ちでいることができて、「ここを綺麗にしてほしい」というのが、とてもよくわかります。
最初は「こんなことお願いするなんて、よくない」という気持ちもありましたが、だんだんと、慣れてくるものです。
「天国級に優しいお掃除業者さん」のおかげで、家の中は、だいぶ、すっきり、してきたのですが、
洗濯物と、寝室の押し入れの中は、そのままです。
洗濯物は「天国級に優しいお掃除業者さん」にも、見られるのが恥ずかしいし、
さすがに「天国級に優しいお掃除業者さん」に失礼だと思ったので、自分でしようと思ったのです。
でも、自分でしようと思ったら、さらに、汚れてしまい、洗面所がまたぐちゃぐちゃになってしまいました。
寝室の押し入れの中には、大事なものがたくさん入っている・・と思っていて、「天国級に優しいお掃除業者さん」と一緒に見たら、大事なものを勝手に捨てられるんじゃないか、という気持ちがしてしまっていたのです。
「天国級に優しいお掃除業者さん」は、自分が頼んだものだけを、捨ててくれます。自分が頼んだ場所だけを、綺麗にしてくれます。
だから「天国級に優しいお掃除業者さん」は、大事なものを勝手に捨てたりしないって、頭ではわかってるのに、疑ってしまっているのです。なんだか、ちょっと、「天国級に優しいお掃除業者さん」に、罪悪感を感じてしまいます。
でも、最近は、もしかしたら、この寝室の押し入れの中も、「天国級に優しいお掃除業者さん」と一緒に見たら、不要なものが見つかるのかもしれない、そしたらすっきり片付くかもしれない・・という気も、ちょっとだけします。
でも、寝室の押し入れの中を掃除するのは、なぜか、ベランダの粗大ゴミを捨てたときよりも、勇気がいります。
(そして、自分では、「洗濯物と寝室の押し入れが汚いから恋人に近寄ってこないでほしい!」と自分がバリアを張っていることに、全く気づいておらず、「恋人はいつも仕事の話ばかりして、私に興味がないのかもしれない。浮気してるのかもしれない。結婚の話も全然でないし」という「悩み」を作り出し、疑いと「(ゴミ屋敷なので)自分の家には絶対来させない、ゴミ屋敷であるということもバレてはならない」という自分のオーラ、表情、しぐさ、態度から、恋人との関係はギクシャクし、連絡の頻度が落ちている・・ということに、自分では全く気づいていなかったりします)
つづく。
※これが「一人じゃなくて、神聖なる存在と内観している状態」です。
(3)
あなたは「2LDK」に一人暮らししています。
無駄なものはほとんどなく、家の中はすっきりと、片付いています。
掃除も行き届いて、とても綺麗です。
「2LDK」といっても、とても広いし、住み心地もいいし、気に入っています。
生活も、なんの不満もありません。
けれども、何かが、欠けているような気がするのです。何かが、足りない気がする・・。
でも、その「何か」が、なんなのか、わかりません。
恵まれているはずなのに、何か、どこか、しっくりきていないのです。
もっと、何かがある気がする・・。
そこで「天国級に優しいお掃除業者さん」にきてもらうことにしました。
掃除の必要はない気もするのですが、こういうときは「お家の中を見るといい」というので、とりあえず、暇だし、することもしたいこともないし、呼んでみます。
「呼んでくれてありがとう。あなたに会えて嬉しい。あなたがいてくれて嬉しい。あなたからの連絡をずっと待っていた。本当にありがとう」
と、なぜか、大喜びして、感謝までしてくれます。
「何かが欠けてる気がするんです。何かが足りない気がするんです。特に、不満があるというほどでもないんです。でも、なんだかしっくりこなくて・・。家を一緒に見てもらえますか?」
と希望を伝えると、
「もちろん、喜んで。一緒に、お家の中を見てみよう」と、言ってくれます。
「天国級に優しいお掃除業者さん」を、一箇所ずつ案内しながら、お家の中を、丁寧に、見てまわります。
玄関、靴箱、廊下・・どの場所も、自分にとって、本当に心地がいい、大切な場所だ、ということを、改めて感じられます。
「もう、なんの問題もないのに、自分を疑いすぎていただけかもしれない」なんて、思いが自然と浮かんできます。
そうやって、一箇所ずつ、見てまわっているうちに、一つ、扉があることに気づきます。
「あれ?この扉はなんだろう?」
もう、この家に住みはじめて、何年も経つのに。この家は2LDKなのに。
こんな扉があったことには、今まで一度も気づきませんでした。
なんだか、不気味な感じがして、その日は、「天国級に優しいお掃除業者さん」に帰ってもらうことにしました。
それから、引っ越そうと思って物件を探してみるのですが、条件のいい物件が、全く見つかりません。
あの不思議な扉について調べてみたりするのですが、怖い話ばかりが出てきて、不吉な予感が膨らんできます。
〜それからしばらくして〜
一人で考えてもネガティブな考えが膨らむだけだし、「何かが欠けている感じ」にはなんの変化もないし、やはり気になるので「天国級に優しいお掃除業者さん」を呼んでみることにします。
「天国級に優しいお掃除業者さん」の優しい雰囲気を感じて、少しホッとします。
そして、思い切って「この扉はなんなのでしょうか?なんだかちょっと不気味な・・怖い気もします」と言ってみます。
すると「天国級に優しいお掃除業者さん」は「怖いものなど、なにもないですよ」と優しく微笑みます。
その微笑みに、またホッとして、「一緒に、この扉を開けてみてもらえますか?」と聞いてみます。
「もちろんですよ、喜んで」と言ってくれます。
そして、一緒に、扉を開けてみると・・
今まで、一度も使ったことがない、とても綺麗で、広々として、明るい、なんとも気持ちがいい部屋が現れたのです・・!
こんなに素敵な部屋があったなんて・・!
しばらく、感動のあまり、何も考えることが、できませんでした。
「天国級に優しいお掃除業者さん」は、隣でニコニコとして、一緒にいてくれています。
〜それからしばらくして〜
「天国級に優しいお掃除業者さん」と一緒に、その部屋を眺めていると、インスピレーションを受け取ったり、心が喜びでいっぱいになったり、自然と夢が広がっていったりして、
しかも、それがすぐに具現化して、とても生き生きとした、喜びに溢れた日々が広がっていくようになりました。
最近では、このとっておきのお部屋に、たくさんの大切な人が、遊びにきてくれています。
おしまい。