近所の食料品店にうふふくんと買い物に行ったときのこと。
ワインコーナーに導かれてふと眺めていると、猫ちゃんのラベルと青い瓶が美しいワインボトルを発見。
「これほしい〜!」と、ジャケ買いおねだりをうふふくんにしたところ「俺はこれを知っている」とワインのお話がはじまりました。
その猫ちゃんワインは、たしか千円くらいのドイツの白ワインで、うふふ博士は「これは意外といろんなスーパーに売っている。俺は飲んだことがある」と言うのです。
「これは安いけど、馬鹿にしちゃいけないよ。”キフワイン”を連想させてくれるよ(遠い目)」となったので、すかさず「キフワインってナニ?」と聞くと・・・
このあと家に帰るまでキフワインの話がつづくので「わたしもはじめてきいた」という方へ、まとめます。
もちろん、わたしが今回書きたいことはワインの話ではありません
キフワインの”キフ”は”貴腐”と書くのですが、なにこの”貴腐”という素敵なコトバ・・・!
ということで記事を書きます。
その前に、ふたつ、引用をどうぞ。
「貴腐」とは、貴腐ブドウの腐敗したかに見える外見からは想像しがたい芳香と風味のワインが得られることからそのように呼ばれるものである。ドイツ語ではエーデルフォイレ (Edelfäule) 、ハンガリー語でネメシ ロトゥハダーシュ(nemesrothadás)、フランス語でプリテュール ノブル (pourriture noble)と言い、いずれも「高貴なる腐敗」を意味し、日本語の「貴腐」はその直訳である。ーWikipediaさん(貴腐)より
素晴らしい香りと甘美な風味。その希少性から「ワインの帝王・帝王のワイン」と呼ばれています。ーサントリーさん(「貴腐ワイン」とはどんなワインのことですか?)より
ちなみに貴い(尊い/貴い)とは、
- 崇高で近寄りがたい。神聖である。また、高貴である。たっとい。
- きわめて価値が高い。非常に貴重である。たっとい。
- 高徳である。ありがたい。
とあります。
なんか、だんだん、「腐」まで美しく感じられてきます。
腐る、といえば、「どうがんばっても歯が立たないような、なにひとつうまくいかない、でも、なんとかしなきゃと焦って、不安になって、なにもできなくて、どうしたらいいかわからなくて、人と会うのも外にでるものなぜかこわくて、引きこもっていたあの頃のわたし」を思い出します。
まさに「腐」と言う言葉がピッタリって感じでした。
考えすぎて、混乱しすぎて、ぐちゃぐちゃになったとき、ふと「もういいや、一週間だけ、とことん腐ろう」と降参したことを、今でも覚えています。
そう決めたあとも、罪悪感、なにかしなければならない感じ、焦り、不安などが、うっすらありました。
実際、当時は、仕事関連の”締め切り”の山で、当時の背景からも、腐ってる場合ではない、ちゃんとしなければ人からの信用も失い、住む家も失う、すぐ目の前にその地獄絵図が待っているという状況でした。
うっすら感じつつ、ひたすら怠けてました。「腐るったら腐る!」とちょっと清々しかったことを覚えています。わたしの場合は、ドラマや映画が好きなので、そういったものをとにかくみていました。ポテチとか、食べながら。罪悪感感じながら。
そして、一週間後、「罪悪感、なにかしなければならない感じ、焦り、不安などが、うっすらあったせいで全然休めなかった。一ヶ月にしよう」と腐る期間を延長しました。
どのくらいそうしていたのか、そのあとどうなったのか、覚えていませんが、「貴腐ワイン」と言う言葉を聞いて、そんな過去を思い出したのです。
そして今、この出来事を思い出して、波動的にこの行動はベストな選択だったことが、よーくわかります。
たとえば「波動が下がってるとき」「波動が上がってるとき」というのがあったとして、そのアップダウンがあったり、アップダウンがなくても内側と向き合うことをしてこなかった場合。
そのような「波動が下がってる」場合には、
- 無理して動き回る
- なんとかしようとする
- 解決しようとする
- 「引き寄せ」などでなんとかしようとする
- 無理にポジティブを装う
- 平気なふりをする
- 歯を食いしばって頑張る
↑これやると、波動がどんどん重くなるだけだし、下がった状態で「思う」をしても叶いにくいです。具現化、難しいです。
こういうときに一番いいのは「ゆっくり休む」。できそうなら「思考を整理整頓」「自分に寄り添う」などです。祈りはすごくいいです。
しかし「もうなんもかんも嫌だ!」というようなときは、「いついつまで、とことん腐ろう」と自分で決めてから、貴く腐る、と思うと吉です。延長無料、延長し放題です。
抵抗するより、降参するほうが、負のパターンから抜けるのがはやいです。コントロールするより、降参するほうが、負のパターンから抜けるのがはやいです。そして、波動も軽くなりやすい、上がりやすいです。なので「こうなったらいいな♡」という思いの具現化もしやすい状況になります。
順番的に、波動→思い→具現化、です。だから波動すごくだいじ、です。
よくクライアントさんから「ネガティブなことを考えたら、ネガティブなことが引き寄せられそうでこわいです」というようなことを聞きますが、
一旦、忘れてください。それがいい悪いとか置いといて、一旦、忘れてください。
「ネガティブなことを考えたら、ネガティブなことが引き寄せられそうでこわいです」とかいったら、わたしは今頃どうなってるんでしょう?
闇と光は表裏一体です。あなたの闇が膨らむとき、同時に光も膨らみます。
放っておいても(たとえ現実創造のことなど知らなくても)、下がった次は上がります。
そして、アップダウンの繰り返しにピリオドを打つのが「もし、陰陽表裏一体だったとしたら?」として、いろんなものを照らしてみるということです。
陰陽表裏一体であることを知ると、超越します。
陰からの陽を超えた、真の陽、となります。
モラルがある方、常識的な方、「いい人ですね」って方は「自分の内側の闇を一生懸命隠そうとする」という方が多いです。賢い、美人、仕事も成功、できる人、という方多いです。
こういう”隠す””臭い物かもしれないものに蓋をする”というのが一番「願いが叶わない、〇〇だけうまくいかない、あるいは全部うまくいかない、思い通りにいかない」の原因です。
”臭い物かもしれないものに蓋をする”と書きましたが、”臭いに決まってる”というのはエゴのささやきでございます。幻想です。幻です。
幻では現実創造など、無理というか「今日からわたし、逆立ちして世界一周します!」という方がまだ可能性ある、という感じです。
”わたしは臭い(気がする)””わたしは醜い(気がする)”など、全部、幻想です。
もし「思いのままの現実創造」「〇〇を叶えたいな」と本気で思っているなら、外に向けるエネルギーを、内に向けてみてください。
自分が本気出したら、世界が本気出します。
そして「上か下かでいったら下かも?」「重いか軽いかでいったら重いかも?」というときで、「もうどうにもこうにも」というときは、安心して、腐ってください。満足するまで、腐ってください。自ら、貴く腐ろう、と決めてください。そういう選択肢もあるんです。
自ら、決めた腐敗は、高貴なる腐敗となり、やがてすばらしい香りと甘美な風味となり、自らの真の希少性を知ることになり、
ジャッジも比較もない世界へと、知らない間に、自然と、導かれていったことに、あとから気づいたりするもんです。